10/27(水)
最近、視線を感じるようになってきた。
視線の持ち主は、周辺の病棟の専属の看護師達。
わたしの見舞いに家族らしき人物が誰も来ないことを怪しんでるように思えた。
「あの子ってさ...」
「だよねぇ」
最初はこんな程度で済んだ。
「親に捨てられるとかマジ可哀想」
「なんで病院にいれるんか不思議だわぁ」
「あの子のとこだけ空気重いよねぇ」
「生てる意味ないと思うよ。死んじゃえばウチらの仕事も減って楽なんだけど」
わたしの専属の看護師さんたちはそんなこと言わないけれど。
人間だからしょうがないかもしれないけど。
知らない人が見えない聞こえないところで好き勝手言うのは別にいい。
でも、ある程度面識があって気配で大体わかるくらいの距離でわざと言うのやめてほしい。
わたしは家族から捨てられたけど、別に後悔なんかしてない。
この大学病院にいるのは、院長が彼氏家族の方だから。
お見舞いに来てくれるのは、親友と、書類上結婚している彼氏家族。
それで十分。
たまに、小学校時代の少年団の後輩とかが来たりするけど、記憶が曖昧な所為もあってよくわからない。
周りの空気が重く感じるのはその人の感性の問題だし。
自分の幸せぐらい自分で決める。
もし、邪魔なら。
もし、必要ないなら。
ちゃんと言って。
じゃないとわからない。
そしたら、遺書を残して死ぬからさ。
ちゃんとあなたたちの言葉も録音して、証拠として置いとくからさ。
絢星月
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