何度もやらかして、その度に深い絶望感に沈んでしまうのに、またも繰り返してしまう。
今回だってそうだ。向こうの営業トークにゴキブリの如くホイホイと吸い寄せられて、超強力な粘着マットに足を取られてしまった。決して安くはない金額の契約を繰り返しズブズブと膝下程の深さまで沈んでいくアタシを向こうが注視する事は無く、餌なんて1ヶ月に1回与えられるかどうか。
大抵、他の相手から贈られたのであろう土産物らしき物を「あげる」と餌よろしく笑顔でアタシに放り投げる。または、カスカスの脳ミソをぎゅうぎゅう絞って投稿した、向こうの宣伝も兼ねたアタシのsnsに生徒の提出物にスタンプを押す教師のように赤いマークをつけていく。
「他の相手にはこんなことしてないし」
そこまで年齢は離れていないのに、平気でアタシを「おばちゃん」と呼ぶジャージ姿。そんなヤツにアタシは、今、溺れている。