死にたい
泣きたい
でもそれは、女の子だけの特権だ。
女の子の泣き姿には、多くの人が同情して、多くの人を引き付けるある種の魅力がある。
美しささえも感じられるほど、儚く、胸が締め付けられるのだ。
女の子が自殺願望を話せば、多くの人が引き留める。
生きていてほしいと涙を流してくれる人もいるだろう。
同じクラスの女の子だったり、親だったり。
これを読んでいて、「そんな人いないよ」と思っている人は、もっと周りを見てください。
いやまぁ、いない方が都合がいいのは事実ですが、そんな人がいることは大切だと思います。
知りませんが。
話を戻します。
そういった弱さを見せていいのは、女の子の特権だと、ずっと考えている。
男の泣き姿は、女の子のそれのような美しさはない。
男の泣き姿は、多くの人には醜悪なものに映るだろう。
男が弱さを見せても、だから何だと一蹴されるのがオチでしょう。
男が弱さを見せることは、昔からカッコ悪いこととして、ひどく蔑視されてきた。
男の子なんだから
それでも男か
そんな言葉が今もこの世を跋扈しているのが、それを物語っている。
小説や、歌、映画でつらい思いをしているのは誰だ?
弱さを吐き出すような歌を歌っているのは誰だ?
ほら、女の子ばっかりじゃないか。
男が創作物の中で弱さを見せたことがあったか?
無いってことはつまり、男が弱さを見せているところは世間には受け入れられないことの裏返しなんじゃないのか。
なにが多様性だ。
なにが優しい世界だ。
人前で泣くことを許されないことがどれだけつらいことなのか。
もうやだ。
生きていたい人に寿命を分けさせてください。
お願いします。