俺には恋人が居る。恋人の返事は「どっちでもいい」という質素な答えだった。
告白の返事に中途半端な答えをする人は初めて見た。だけど、そんな恋人も許してしまったのが俺だった。
ある日、大親友Aから恋人の話をしてきた。
「てかさー、まだ付き合ってんの?あっちはすきそうだよ?槐のこと」
いや、しらんわ()
付き合ってるかどうか知らんのよ。おん。
恋人に告白し、「どっちでもいい」という返事を聞いてから2年。
もう明らかに、半分以上冷めていた。
「恋バナするとほっぺ赤くしてさ~w絶対好きだよ!」
とか言われましても、、、
正直うれしかった面もそりゃああった。
だって、まだ好きなのは変わらないし。
でも、その時点で人を愛することが怖くなっていた。
信じきれなかった、どうせ裏切ると思った。
中学生なんて、まだ恋愛しなくてもいい。
そう思うのが俺だった。
翌日。またAに話しかけられる。
「えーどお?」
いや、なにがやねん
「まだ好き?」
好きっちゃ好き。ドタイプ。
「いやいや、こんなくそ眼鏡ブスバカ野郎に惚れるやつ居ないし」
「どうせ美女で有名のEさんでしょ」
「顔じゃなくて、性格じゃない?おもろいしw」
おもろいだけで許されるとおもっとんのかおら()
「でもやっぱ、槐にはキラキラがついてるんだよ」
どういう意味やねん。
「だから陽キャなんでしょうが!」
「生姜☆」
といつも通りのボケで締めくくる昼休み。
顔が赤くて仕方ない。
あー、まだ俺は君に恋してる。
ずっと、変わらず恋してる。