ななしさん
この世というところは、生き物がいる世界である。物質によって成り立っている世界である。命がある世界である。生きる意味は人によって異なる。それを、生きていきながら見つけていく。いつ見つかるのかはわからないが、懸命に生きているうちに、見つかるべきときに見つかるものだと思う。死ぬ意味というのは、この世での命が終わることである。なすべきことをなしたからという場合もあるし、命が尽きる場合もある。死ぬというのは、物質から成り立っているこの世界から離れることを意味する。人間が死ぬことはこの世の定めである。人間が死から免れることはできない。けれども、この世での人生が終わったとき、他の何ものも持って行けないが、あなたがこの世でつくった思い出や親などの人々からもらった思い出を胸に、あなたが帰るべきところに帰る。人生は、死をいつかくるものとして実感したとき、生きることが出来るものなのかもしれない。若いうちは、生きる意味について一生懸命考えることが、先々生きる糧になる。そして若いうちに色々悩んでおくことが、あなたの人生の指針になる。生きる意味について答えが出ても、それは結局は頭の中での考えだっ
たりする。若いときを懸命に生きて中年にさしかかり身体が衰えはじめ老いを感じるとき、生きることの素晴らしさに気付くのだと思う。
人間は、死を意識するから生きることが出来る。人間は、死を現実のものだと知って自分の人生の時間が限られていると知るから、自分の人生を後悔しないように生きようと努力することが出来る。人間はいつまでもは生きていない。そう知るからこそ、限りある人生を充実させて生きることが出来る。老いを感じ、自分の人生の時間には限りがあると知るからこそ、後悔しないように生きることが出来る。
死ぬのは、それほど恐れることではないと思う。ただ、若くてエネルギーに溢れている間は生きようというエネルギーが強いから、なかなか死を実感できない。老いて自分の人間としての時間に限りがあると知りそれを受け入れたとき、いつまでもこの世で生きていられない寂しさを感じるとともに、自分の命を大切にしようと思えるようになる。それが、人間が死という宿命を背負って生きている一つの意味なのだと思う。
余り答えにはなっていないかも知れないが、この辺で書くのを止める。