付き合っていた彼女がいた。何百Kmも離れた文字だけの繋がりだったけれど。所謂ネット恋愛というのだろう。
僕は高校生だ。恥ずかしながら、顔も名も知らぬ女性に本気で惹かれてしまっていた。気丈で優しい女性だった。出会った当初は友達。2ヶ月で恋人。
幸せだった。思いが通じた時はとても嬉しかった。それでもこの時はまだ遊びだったのかもしれない。久々のときめきを楽しんでいただけだったのだろう。
日を増すごとに、貴女を知って、惹かれていった。貴女もそれに応えてくれた。
ある日、彼女は夢のために一度此処を離れると告げた。けれどまた戻ってくるから、と。僕はその言葉を信じて待った。待ち続けた。
そして数ヶ月後、再び話す事ができた。彼女は変わらず、あの時のままだった。とてもとても嬉しかった。夢に向かって相変わらず進んでいるようだった。
また戻ってくる。待っててくれ、と言われるのは3度はあったと思う。その度に僕は寂しくなり、そして強く想っていた。
突然だった。
貴方にはもっと良い人がいる、と。ああそうか。僕はフラれたんだ。初めてただ真っ直ぐフラれた。待っててくれ、の言葉は無かった。理由は夢を追うからと書いてあった。酷い人でごめんねと。
きっと笑顔で背中を押すのが男らしいんだろう。でもごめん、そんな出来た男じゃないからさ。文字だけで良かった。こんな顔見せられたもんじゃない。涙は出ぬまま顔は歪んでた。
重い男だなあとつくづく思う。貴女は遊びであったかもしれない、いや、そうだったのだろう。あんな文字のお遊び、退屈しのぎにもならなくなってしまったのだろう。…そうは書いてみるものの、まだ何処かで想ってくれていると信じている僕は愚かだ。
ありがとう。黙って消えてしまう、そんな選択もあっただろうに。ちゃんと伝えてくれてありがとう。それが貴女の最後の優しさなのだろうか、なんて。
貴女が好きでした。
酷い人なんかじゃない。
僕には勿体無い素敵な人。
フラれてもそれは変わらない。
君は僕の愛した人でした。
まあ、今も想っているけれど。
本当に好きだった。
いつも巫山戯ていたけれど。
ちゃんと伝えられなかったけれど。
貴女が好きだった。
夢に向かう貴女は綺麗だ。
どうか叶えてくれ。
…僕の気持ちを無駄にしないでくれ、なんて我儘だね。
大好きだった。
幸せだった。
ごめん。
ありがとう。
愛してた。
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