子供の頃、まわりからデブと呼ばれていました。
顔も一重瞼で地味な顔立ちでした。
妹がいますが私に似ておらず、ほっそりした顔立ちで髪は軽めの天然パーマで周りから可愛がられていました。
子供心に、周りから自分が受け入れられていない容姿であると感じ、かなり内向的なこどもでした。
ある時、母に連れられてバレエ教室に見学に行ったのですが、可愛い衣装で練習する子供達を見て、私もやりたい!と母に話したところ、あんたがやったら子豚のダンスになるからみっともないから駄目、妹に習わせる、と言い放ちました。
母親にまでそんな事を思われていたのかと思うと悲しくてたまりませんでした。
何十年かの歳月が流れましたが、
一重瞼は彫りが深くなり、体型も痩せています。痩せた、というよりも子供の頃にデブと言われていたのは単に骨太でそう見えただけで標準的な体型だっと数年前に気がつきました。
胃腸虚弱で少食であまり太る事が出来ないからかもしれません。
子供の頃に肉親から浴びせられた暴言で自分の存在価値を認めてもらうために親の顔色を伺ってばかりいたせいか、他人の感情を瞬時に察知して行動するようになり、皮肉にもその特性を活かした、いわゆる花型と言われる職業に就くことができました。
今、親戚が集まると決まって誰にも似ていない、あんなに太っていたのに、と言われます。
どこか、具合でも悪いんじゃないの、とまで言い出すのは、決まって私を見下していた人達です。僻みでしょう。
ただ、実家の近所のお年寄りたちには子供の頃に「この子は別嬪さんになるで」とよく言われたことが今になってよく理解できます。
因みに今の妹は怠慢な中年肥りのおばさんです。
血縁者とは思われません。似ていないので。
私もおばさんですけど、怠慢ではありません。