恋未満感情。
自分にとって、人と付き合う、とか、結婚する、それを現実にすることはとても難しい。
恋人が作れない。自分がほんとうに好きになったら、その人を神格化してしまう。これはもう愛を超えてしまう、一種の崇拝みたいなものになる。
好きになれば、遠くで見ていたい。
近くにいて、自分を抱き寄せてくれたらって考えないわけじゃない。でも、それじゃなんだか、違う。
自分がその人の近くにいてはいけない。
そう、もっと、その人にはその人にあう、その人を支えられる、うつくしい人が近くにいるべきで、幸せになるべきだ。
そうして、誰よりも、誰よりも幸せになってほしい。
そうだ、勝手に理想化して、神格化して。
これは恋と呼べるんだろうか。
恋と呼ぶにはあまりに勝手な感情。
あそこに行けば、あの人に会える。
特別な才能をもった、たった7分に命をかけたあの人。
あの人の動きが、指先が、惹き付ける。
一般人でもない、だけど、有名人というわけでもない。
別に特別かっこいいというわけではないけど、誰よりも綺麗な人。
だけど、あと1ヶ月で、きっともうあの人の姿は見れなくなる。
近づけない、そっと応援していたい。
話しかけられない、近づくべきじゃない。
ああ、でも、やっぱり。
ううん、最後なら、最後だったら
もしも、あの人の生まれ育った国の言葉で、最後に一言、伝えるとしたら。
凄く素敵な響きなんだろうな。
そうやって、この感情にお別れをして、
またどこかの国で綺麗に綺麗に輝くあの人が、どうか幸せになりますように。