なぜ、理不尽に傷付けてくる奴のために歪まなければならないのだろう。
なぜ、そんな奴らのために自分の行動のひとつひとつを監視してびくびくしなければならないのだろう。
アホくさい。
何せかなり前の話だから、何にしがみついてたのか忘れた。
ただ、そう思ってしまう時点で、自分はその頃から大きく変わってしまったのかもしれない。
生まれてきたことは肯定しない。
生き続けることが辛く、かといって死ぬことも死ぬほど苦しいのなら、そもそも生まれてこなければよかったという結論にたどり着くのは当然だろう。
真っ黒な苦しい泥を飲み続けるしかないんだ。
いいや、違う。
探さなければ、泥を最期に誰かに吐きつけるのではなく、もっと別のものに変える方法を。
ナイフではなくペンを持たなくては。
周りの人間がなぜ笑っているのかよく分からない。
何を楽しいと感じているのか、何が嬉しいのか、そんなに嬉しいことがあるものなのか。
苦しむことだけは将来に保証されており、一方で幸福になれる保証はどこにもない。
安易に希望なんてつくらなくてよかったんだ、無理につくったところで頼りない。
生きたいなんて思わなくてもよかった。
死を恐れることを矛盾だと思うことも無意味だ。
そんなことはどうでもよかった。
他に考えるべきことも、知らなければならないことも、山ほどあるのだから。