何十年経ったって機能不全。年老いた両親はますます頭も固くなり、ついに人格を矯正することはできなかった。生い立ちから来る怒り不安恐怖、そんな両親の元で育った私たちは、やはり不安や怒りを受け継いでしまった。妹はそれぞれ母親のようになり、私は父のように苦しみ続けた。全員病歴に服薬歴があって、私は薬なしでは生きられないと思う。
経済状態を維持していくことと社会で機能していくことに必死で、自分たちを振り返る余力はなかったのか、それともそもそもそんな能力はなかったのか。
病気を抱えながらも私は正直死ぬような思いして学歴と職歴を積んでいった。経済状況も、もしかしたら親の代よりは生活レベルで言ったら改善されてるように思う。
だから、親の世代でできなかったことを精神的な改革を私の代ですることが、親の苦しい生を無駄にしない生き方なのかもしれないって思う。
孫の代は、不安や怒りで苦しみながら生きることがないよう、健康な精神状態と世界観を受け渡してあげたい。