昔片思いしていた人が、あのときの夢を叶えるために頑張り続けていることを知った話。
中学生のとき、私はある男の子に片思いをしていた。偶然隣の席になって、色々話すうちに、彼にどんどん惹かれていった。
彼には夢があった。具体的な言及は避けるが、彼の目指す場所は非常にシビアで、とてつもない努力と覚悟が求められる世界であった。
中にはそんなのなれるはずないなんて馬鹿にする人もいたが、それでも彼はまっすぐ、夢を諦めなかった。
私はそんな彼のことが大好きだった。しかし、結局思いを告げられないまま中学を卒業。私はそのときスマホを持っていなかったので、連絡先を交換することもできなかった。成人式で会えるかな~なんて淡い期待もしたが、彼は成人式にも姿を現さなかった。私の片思いは終わった。
あれから、約9年の月日が流れた。
ある夜中、ネサフをしていたらふと彼のことを思い出したので、ノリと勢いでパブサした。ワンチャンヒットしたりして~??なんて考えてたら……
まさかのヒット。しかもインスタやツイッターではなく、とある事務所のプロフィールページが。
顔、出身地、誕生日、血液型……。全て彼と一致した。間違いない、あの人だ。
私はその業界について明るくなかったので、今の彼のポジションはどういったものなのか調べた。どうやら、まだ駆け出しではあるがある程度実績が認められてきている段階のようであった。
彼はあれからも夢を諦めずに努力し続けていたのだ。そして、その努力は今実を結びつつある。
こんなに、こんなに嬉しいことがあるだろうか。
ずっとまぶしいと思っていた彼が、一際まぶしく感じた。君のそういうところが大好きだったんだよ。
今更彼とお付き合いしようとは思わない。昔好きだった人は昔好きだった人でしかないのだから。
その代わり、ファンとしてカッコいいその生き様まるごと推したい。君のファンここにいるよーーーーー!!!!!って心の中のクソデカサイリウムを振り続けたい。そう思ったのである。
まずは彼にファンレターを書いてみようと思う。ドルオタ経験はあるものの、ファンレを書くのは実は初めて。レターセットは買ったけど、妙な気恥ずかしさがありまだ書き始めてはいない。う~~んキモいかなあ、キモいよなあ……。
思ったことそのまま書いたら本当に気持ち悪い奴になりそうだから、一旦ここに今の気持ちを書き留めておこう。