なんとなくしんみりしてしまう・・・と思ったら12月になってたんだな。
今年はずっと暖かくて、突然、気温が下がり始めたから、
体内カレンダーがおかしくなってたみたい。
そっか12月だからか。
イベントの多い季節だしね。
今年はなーんにもなし。
というか今年も。
この数年間、ずっとクリスマスも大みそかもお正月もずっと働いてきた。
どうせ一人だし。
ひとりで家にいるより、時間をお金に変えたほうがいい。
そうやって頑張って働いているのは私だけではなくて、
それはそれで楽しかったんだ。
体を動かしていれば悩む暇もないし、活気がわいてきて、
疲れ果てて帰宅して普通にご飯を食べる、これもまた悪くない過ごし方だな、って思ってた。
私、頑張っててエライ!と自分で自分を褒められるのっていい気分だ。
体を壊して仕事を辞めて、もう半年以上。
あっという間だった。
体が回復するまでが長く、やっと動けるようになると今度は心が追い付かず、
心が整ってきたと思ったらもう年末。
あらま。
仕事探さなきゃ。
しんみりしてしまうのはね、人生の辛いことが、なぜかこの12月に集中してるのよ。
小さい時、年の離れた兄がクリスマスなのにどっかに消えちゃって帰ってこなくて、
母と父が「どこ行ったんだ!」「知らないわよ!」と大喧嘩。
母は怒り狂って上の部屋にこもっちゃって、
二番目の兄は早々に親友の家に逃げ出していて、
怒り顔の父と私だけがリビングに残っていて。
この夜、たしかクリスマスケーキは食べられなかった。
母が二階にこもっちゃったからごちそうもなし。
家族がみんなバラバラで。
お兄ちゃんと両親、父と母の間に何があったかは私は知らない。
兄には兄なりの辛いことがあったんだと思う。
でも、あの日の悲しいクリスマスは忘れられなくて。
ダメだよね。クリスマスだけは子供に悲しい思いをさせちゃ。
次は父の病気。
12月に突然入院するなり、いきなり末期の宣告。年内もつかどうか・・・。
全く予期しなかった宣告。
入院先で迎えたクリスマスイブ。
夜遅くに何か飲み物を買いに出たんだと思う。
あちこち電気が消された薄暗い大学病院の中。
ちょうど病院は工事中で、あちこち通路が変更されたりしていて、
父のいる病棟に戻るのに迷っちゃって、
エレベーターに乗ったら、間違って地下を押してしまった。
地下って・・・・霊安室とか? そういうのある場所?
ドキドキしながら降りて非常灯しか点いていない暗い通路を進むと、
薄く開いたドアの隙間から光が射していて。
そこから不器用な木琴やピアニカの演奏する「清しこの夜」が聞こえてきた。
明日の病院ロビーで開かれるクリスマスイベントのために、
若い看護師さんやお医者さん?検査技師さん?たちが練習していた。
涙が流れた。
こんなに悲しい思いで「清しこの夜」を聞いたことはない。
年内いっぱいといわれた父。
先生から、「手を尽くしたけれど、やはりもう手遅れ」
「とても良い方なだけに私たちも残念です」と。
父は陽気な人で、先生にも明るく接し、冗談を言ったりしていた。
辛い、痛い、苦しいとは一言も言わなかった。
体の中でどんどん進行する病気。
でも父はしゃべるし笑うし、今、私たち家族の目の前にあたたかな体でそこにいる。
いつ?いつ、その時がくる?
そんな思いで、へたくそな曲を聴きながらそっとその場を離れ、どうにか病室に戻った。
年が明けて間もなく、父は亡くなった。
あれ以来、「清しこの夜」が聞こえてくると、いまだに泣きたいようなしょっぱい気持ちになってしまう。
泣ければいいのだけど、涙が出ない。胸の奥でそのまま当時の悲しみがあの時の情景のまま写真のように張り付いてる。
その翌年、5年間付き合った彼氏と別れた。
父が亡くなり、不安定になった母を支え、私もまた不安定になっていたんだと思う。
仕事、母、仕事、彼、仕事、眠り、仕事、残業、母の泣き言・・・・・。
そんなボロボロの私を、彼はしだいに疎まし気に見るようになっていった。
面倒だったんだと思う。
彼はまだ両親は健在、家族の死を知らなかったから。
彼の表情の変化に気付いてはいたけれど、私にもどうにもできなかった。
もうだめだ。そう思って大みそかの夜に別れた。
数年前に付き合った男は、人の心に共感の持てない人間だった。
生まれ育ちとか後天的なものとは全く違い、
生まれつき、そういう資質のある人がいるとは知っていたけれど、
私の目の前にいる人間がまさかダークトライアドとは知る由もなく。
私は全く無駄なことをしていた。
彼に愛されようと。
彼にとって私は利用できるかできないか、それだけの存在だった。
ボロボロになって別れた。
それがクリスマスの前日。
こんなことばかり。
なんでかな。
どうしてだろう。
やたらと12月に別れが集中するんだよね。
仕事を辞めてお金も無いから、今年のクリスマスもお正月も、
とりあえずの仕事でも探して過ごすしかない。
何も感じない。
寂しいのが当たり前の12月だから。
大丈夫、大丈夫。私はまだ大丈夫だから。
寂しいけど寂しくない。
ひとりで大丈夫。
自分で自分を支えて生きることに誇りをもっているから。
217372通目の宛名のないメール
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お返事が届いています
名前の有った小瓶
心を病めば人は離れていく。
悪いことはどんどん続く。
小瓶を読んで、性別も境遇も違いますが、何となく自分と重ねてしまいました。
それでも生きようとする主さんを尊敬します。
何の根拠もないただの願いですが、主さんに良いことがあって欲しいと願います。
ならさき
12月。
今年も残りわずか。
そして今年も頑張って生きてきましたね。
もう何十年もこうしてる気がするけど、私の大切な人がいなくなったのは思えば昨年の1月。時間の感覚もわからない。
私も頑張ってきたよ。一人でも走り抜いてきた。
うん。これからだって大丈夫だよ。
大丈夫なはず。
隣で「大丈夫だよ」と言ってくれる人がいなくても「頑張った」って褒めてくれる人がいなくても。それでも私は生きてる。
生きてるだけで私って貴女と同じでエライ。
かな?
「きよしこの夜」が聞こえる12月。
何年、何十年経ってもきっと哀しい。
でも私は貴女に「きよしこの夜」が聞こえたら泣ける人であって欲しい。
辛くて冷たくて哀しい12月に「きよしこの夜」に涙して…
そして
クリスマスソングの次の曲が聞こえたら「この曲なんか好きだな。心が暖かくなって」って
心からの笑顔で近い未来に笑って欲しい。
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