朝目が覚めた
灰色の天井を見た
何故か嫌な汗をかいてた
気持ち悪いからシャワーを浴びて
ドライヤーしてカッターシャツを着た
スカートをはいて、靴下をはいた
ドアを開くと、空は灰色
真っ赤な傘をさして一歩踏み出すと
ぱらぱらと傘に雨が当たる音
朝のラッシュのはずなのに駅のホームには私と男の子だけ
さらさらの茶髪。緑がかった青の瞳
私の方を見るとにこりと笑い、
「電車が参ります…」
少年がなにか言った『○○○○』
フワッと少年の体が浮いて
グシャッ
嫌な音がした
目が覚めた
嫌な汗をかいてた。
以下同文
今日はバスで登校しよう
びちゃびちゃの歩道橋の上で私を見下ろしていた
またなにか言った
今度は少し聞こえた。
『…い……よ』
少年は歩道橋の真ん中まで走り
飛び降りた。 グシャッ
目が覚めた。
嫌な汗をかいてた
以下同文
もういいよ
ホームに行くと人混み。
何故かいつもの光景にほっとした
人混みに押されて前に出た、
なにかにぶつかった
少年の体が浮いて落ちた
まわりはいつもと一緒
背中に冷たい汗がツゥっと
歩道橋を登った。あと少しで足を滑らした。なにかにぶつかった。
慌てて手すりに掴まった
肩に生暖かい感触
『…から、危ないって、言ってるよね』
長い悪夢を見た
今日は遠回りして登校した
おしまい