君が屈託のない笑顔で「がんばれ」って言うから、私はがんばるしかなくなったんだ。
かけてもらえるはずのないその言葉が、どれだけ私を強くしたんだろう。
きっと君は、その言葉の重みも知らない。
だけどね、手を振る勇気はなかったよ。
その手は、私の隣にいる人に向けられたものだと思ったから。
でも君は、隣の人が手を振り返した後も振り続けてた。
あれは私に向けてだったの?
勘違いでもいいから振っておけばよかったと思う。
そしたら何か変わっていた?
もう遅い。
もう遅いんだ。
何もかも。
あぁ、もう。
どうしても頭から離れてくれない。
かわいいから、大好きだから、もうこっち向かないで。