誰かの鳴らした銃声で
走り出したのはいいが
世界の速さは想像以上で
周回遅れの道のりだ
脚を休めてうずくまっていたい
有り合わせの幸せを信じたい
そうしたいと笑って言うけど
本心じゃないって僕は知ってる
アルバムの中の家族のような
昔憧れた物語のような
幸せには手が届かない
それはずっと遠くて
それはずっとそこにあって
知らないならそれは幸せ
気付かないならきっと幸せ
退屈に慣れすぎた僕には
あまりに難しい幸せだな
風の強い日は歩いて行こう
雨の日は屋根を探そう
遠くに見える灯りを信じて
嵐が過ぎるのを祈りながら
星が見えない空の下眠る
意味の無い事をしてきたし
沢山の傷を作り出してきた
荷物を忘れて生きて行けそうにない
でもそれならせめて
冷たい時間に凍えるのは
今日で最後にしたい
もし胸の内が空っぽでも
生きている意味を求めて
鼓動が高まる場所を探して
何度でも繰り返すだろう
これが道でも
道さえ無くても
全てが終わる瞬間まで
何度でも繰り返すだろう
温度を作り出すのは
過酷な太陽なんかじゃない
激動するエンジンの余熱が
僕を熱くするのだから
最後の手札を切ったなら
不毛なゲームはおしまいだ
生きる事を祈って
祈るように生きる
それに意味があるかは
僕が決めるんだ