■痴漢に関して女性を責めること
「冤罪だったらどうする」
「女性専用車両なんて女尊男卑だ、差別だ」
「痴漢を撃退するためとはいえ、安全ピンは酷い」
→ そもそも痴漢がいなければ発生しない問題。責めるべき、根絶すべきは痴漢であって声をあげる女性ではない。
女性はもちろん、痴漢などしない大多数のまともな男性も被害者。痴漢のせいで冤罪被害を受ける可能性があるとともに、そうならないよう常に腕を上げていたりと気を張っていなくてはならないのだから。男女とも、憎むべきは痴漢。まともな男性、そして女性が対立を深めることはない。
■有給や産休を取得した同僚を責めること
「あいつが休むから仕事量が増える」
「誰が仕事の穴埋めしてやってると思ってるんだ」
「休むならもっと申し訳なさそうにしてよ」
→ 有給や産休は労働者に与えられた権利。その権利を行使するのは当然のこと。行使したからといって責められることではないし、もちろん「休んですみません」なんて本来は言う必要はない。
責められるべきは、人員確保や業務分担の平均化などの対策を行わず、『誰かが休んだら誰かの負担が増える』という労働環境にしている会社。
休みを取った社員ではない。
■満員電車のベビーカーや乳児を責めること
「こんな満員電車にベビーカーかよ、でかくで邪魔なんだよ」
「この状態で乳児を乗せてくるなんて可哀そう。非常識な親!」
「泣き声うるさい!!」
「どうしても移動したいならタクシー使えばいいのに。公共交通機関に乗ってこないで」
→ そもそも”満員電車”の状態が異常。本来、公共交通機関はベビーカーだろうが妊婦だろうが高齢者だろうが障がい者だろうが、誰でも、そして(営業時間内なら)いつでも利用する権利がある。
責められるべきは、満員電車という異常な状態を解消できない都政。
他にも
「少子化と女性の社会進出と専業主婦(主夫)」
「生活保護費の不正受給と貧困層」
など、いろいろあるけれど。
何か問題提起をする時は、
『そもそも、この問題はなぜ発生しているか?』
『大元の原因は何なのか?』
ということを考えたい。
なんだか、本来争ったり嫌いあう必要のない人同士の不毛な対立が増えた気がする。
対立するのではなく、協力して改善のための声をあげていけたなら、少しずつでも、もっと生きやすい世の中になりそうなのに。
その為にも、まずは問題点を、声をぶつける相手を間違えないこと。
安易な対立を煽る人達に乗っからず、自分の頭で考えること。
そして、選挙にいくこと。
そんな今の気持ちを忘れないために、小瓶を流します。