僕は今、自暴自棄になっている。
自分自身が無価値なものに感じるから。
将来に希望を持てなくなってきたから。
僕が今まで生きてこられたのも、きっと未来に対する期待があったからだと思うんです。
時が経てば現状が好転するんじゃないか、未来はよくなるんじゃないか、そう思えたから、辛い現状を耐え、努力し、生きてこられた。
自分の可能性や将来の夢、恋人、結婚について考え、イメージを膨らませることは、僕にとってとても良い慰めでした。
僕の中でそれらはとても綺麗なものとして描かれていたんです。
でも現実は思っていたのと違いました。
頭の中であれやこれやと想像していた未来は、時効が来るにつれて、現実を見るにつれて、どんどん色褪せてきました。
僕は今、選択を迫られています。
だけど、想像する未来はどれも暗くて、選べないんです。
期待は色褪せて、これから受けるであろう苦痛にばかり目が行くんです。
現状の全てに苦痛を感じるとき、僕はどうすれば良いのかわからない。
苦痛を誤魔化そうと安易な快楽に走ろうとしても、僕のプライドが許してはくれません。
苦痛に耐えるばかり。
僕の中には、快楽を得ることが悪いことであるかのような、思い込みが存在するみたいです。
このような精神の不自由は窮屈さを感じ、怒りに変わりつつあります。
僕は昔から父親が嫌いでした。
不自由を感じるからです。
肉体的にも精神的にも。
過去に、僕のものだったはずの選択を奪われたことへの怒り、怖くて何も言い返せなかった自分の不甲斐なさ、色々な負の感情の主な源泉が彼でした。
それに呼応してなのか、今感じている不自由から引き起こされる怒りの矛先は、彼に向いています。
僕は現状を父親のせいにしているのです。
自分の人生の責任を彼に押し付けているからなのか、僕は自暴自棄になっています。
過去に戻って、あの3年間を自分で選んでやり直したいなどと、後悔の念ばかりが頭の中に浮かんでくる。
憂さを晴らすこともできなくて、気でも狂ってしまいまそう。