知れば知るほどわからなくなる。足りないのだろう。さも正しいと思われるさまざまな文章、本、発言、そのた。
いったい何が真実なのか。どれが正しいのか。ふさわしいのか。せめて自分にとっては、どれが。わからない。
必死に意識をこめて読む、聞く、ためす。わからない。解明の努力など判明しているだけで数千年。それも傑出した
天才が幾人も生涯かけて試みている、既に。よくて凡人の自分に何がわかろうか。計算機で答えが出せる計算すら
しばしば間違えるような自分に。しれている。ならいったい何のために生まれた、生きた。なにをどうしたらいいのか。
混乱、不安がないまぜになる。かりそめのつかのまの慰めをまた得るのか。もういいのではないのか。このような
下賎、くだらなく醜い、劣ったいきものはたえたほうがよいのではないか。自分の価値は搾取されることだけなのでは。
世界のしあわせを願いつつ、中途半端な人生に自分の手で幕を下ろすべきなのではないだろうか。そう思えてならない。